ちばにう通信

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七月 小暑のみぎり

投稿日:2012年7月1日 更新日:

Best Wishes just before the start of High Summer
日本は梅雨のおかげで本格的な夏の到来が遅くなる。ぼくのアメリカの田舎では、7月4日の独立記念日が夏シーズンのスタートとされる。アパラチア山地の農家たちはよく「Knee-high by the Fourth of July」と言うが、これはトウモロコシが7月4日頃、膝の高さまで伸びていれば順調と考えて良いとの意味。僕たち子どもも、大好物のトウモロコシの成長をよく見守った。トウモロコシは夏の終わりを告げる、9月の最初の月曜日に祝う労働の日祭り(Labor Day Festival)で食べる。日本ではトウモロコシを焼いて醤油味でいただくが、アメリカではゆでて塩バター味で食べる。とりたてのトウモロコアシは甘くて美味しかった!

テラスポンドの主は獰猛なカミツキガメ

アメリカ北東部の夏は日本に負けないほど厳しいが、僕たちは毎日のように湖や川で泳いでその蒸し暑さを凌いだ。ぼくの田舎には泳げない人はいなかったほど、まるでカッパのような水辺生活だった。特に、テラス・ポンド(Terrace Pond)という、山の岩盤の天然な窪みで出来た素晴らしい池があった。池は深くて周りに高い石崖に囲まれていて、水は真夏でも冷たく美しく透き通っていた。
テラス・ポンドは山の奥深いところにあるが、僕たちは一時間も山道を走って、池で泳いだり崖から水に飛び込んだりしていた。ただ、テラス・ポンドにいる時はいつも、どきどきはらはらだった。地元の伝説では、この池に「テラス・ポンドの主」という妖怪が住んでいるとの言い伝えがあったからだ。池の主は何百年も生きているともいわれるカミツキガメの大亀だった。カミツキガメは、どこの池にもいる普通のものであっても、甲羅は50センチ、体重は軽く20キロを超える。肉食性が強い、性格が獰猛で、名前通り(和名のカミツキガメは英名のsnapping turtleの直訳)、下手に手を出すと指が酷く噛みちぎられる。

 

 印旛沼の近くに住んでいたカミツキガメ。体重10キロ程度の若い個体。

嫌われ者の外来種も、田舎の仲間との再会のよう

実は、このテラス・ポンドのモンスターは今でも千葉ニュータウンの周辺にも潜んでいる。アメリカのカミツキガメはひと頃日本でもペットとして飼育されていた。小亀は可愛いが、大きくなると普通の人の手にはとても負えない。困った飼い主たちはこっそりカメを印旛沼などに持ってきて捨ててしまった。捨てられたカメは生き残って、繁殖を繰り返しながら住みついた。
このような他地域から侵入してきたインベーダーは「外来種」というが、カミツキガメの他、アメリカザリガニ、ウシガエル、ブラックバス、ブルーギル、アライグマなど、ぼくのアメリカの田舎の遊び仲間がニュータウン周辺の里山に集結している。まるでアパラチア山地の同窓会のようだ。外来種は生物多様性や生態系に悪影響を及ぼし、環境問題として扱われるし、上記の5種はいずれも、「日本の戦略的外来種ワースト100」としてブラック・リストに載っている。
ぼくの気持は複雑だ。これらの外来種は環境問題であると充分理解しているが、やはり、田舎の仲間は恋しい。例えば、ザリガニはイタチやサギの仲間などの重要な餌となっているし、小学生の絵描きモデルにもなってくれる。また、夏になると下の調整池に住みついたウシガエルの「モーモー」の鳴き声がマンション20階のベランダまで鳴り響いてくる。他の住民には騒音にしか聞こえないらしいが、ぼくにとっては美しく懐かしいラプソディーなのだ。

 

娘が小学一年生の時、図工で描いたアメリカザリガニ。

さとやま通信

梅雨が明けると道端の野の花がいっせいに咲きはじめる。身近な植物と仲良くなる絶好なチャンス。ヤブガラシの秘密・ヒルガオとコヒルガオの簡単な見分け方・夏の嫌な虫刺されを癒せる道端の野草・愛するペットを苦しめる夏の虫を退治する雑木林の木などなど。詳しくはRCNのホームページをチェックして下さい!

 

Tomoe Gozen was a beautiful woman with creamy white skin and shiny raven hair. She was also a woman warrior, as strong as any man, and the best rider and archer in all the land. 
Tomoe was the lover and comrade in arms of the famous Genji general Yoshinaka. Together they defeated the Heike armies. In the year 1184, however, they were attacked by a great force. Tomoe fought bravely, and even twisted the head off an enemy general with her bare hands, but they were outnumbered, and Yoshinaka was killed.
Tomoe fled to the east. She lived for many years in the Kobayashi area of Inzai. You can still visit her grave there.

[注解]
raven 本来の意味はワタリガラスだが、漆黒の意味にも使える woman warrior女武者 rider騎手 archer射手 best in all the land全国でも最も優れたもの lover愛人
comrade in arms戦友 Yoshinaka木曽義仲 defeated打ち破れた force兵力 fought bravely勇猛に戦う twisted the head off an enemy general with her bare hands敵の大将の首を素手でねじ切った outnumbered数で圧倒された  fled 逃げる、落ちる grave墓:美貌で強い女武者でもあった巴御前は、愛人の義仲が打ち破れた後、東に逃げて、やがて印西の小林に隠れ住みしたという。そのお墓は小林地区の鳥見神社と八坂神社の間にある。地元の人たちは今でも誇りを持って大事にしている。

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