ちばにう通信

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人のつながりが仕事を豊かにする

投稿日:2009年5月9日 更新日:

先輩にかわいがられる

どんな職業でもそうでしょうが、良い料理人の条件の一つは先輩にかわいがられ、後輩から慕われることです。

料理人というのは、同じ店にそんなに長い間いるものではありません。店の味は料理長の味、店によって仕事の仕方、味は違います。だから、一つの店しか経験していなければその店の味しかわかりません。

私は大体3年~5年位で店を移っていましたが、親父(料理長)や先輩にかわいがられていれば、次の店を紹介してもらえます。自分で新しい職場を探すより、紹介してもらったほうがより良い待遇で移ることができます。

仕事で信頼される他に、職場外での付き合い、たとえば酒の付き合いは非常に大事です。私は先輩から誘われた酒の誘いは一度も断ったことがありません。断わってはいけないものだと思っています。

そのせいか先輩には非常にかわいがってもらいました。ほとんど寝ないで職場に出勤したことも何度もありましたが、そこで仕事に支障をきたすようでは失格です。信頼がなくなり、次には誘ってもらえなくなります。

人と人とのつながりから
酒の席での先輩の話は非常に勉強になり、職場では教えてもらえないことがたくさんあります。上司からの酒の誘いを平気で断ったりする人がいるようですが、実にもったいない。どれだけ信頼や、経験が得られるものか。

他の世界と同様、料理人の世界も広いようで、意外と狭いものです。だから、縦のつながり、横のつながりが非常に大事になってきます。私の場合も、横浜、八王子、品川、成田とすべて親父や先輩の紹介で店を移ってきました。その時々に覚えた味、献立、仕事の仕方が自分の財産です。

今の花季の味も自分の経験したすべての集大成の味です。人のつながりも大事にしております。今でも小僧(新入社員)の時の親父とも連絡を取っております。

花季の調理場で手伝ってくれている金川直充君も成田で知り合った料理人の一人で私にとっても、花季にとってもなくてはならない人間です。彼も何軒も店を回って修行をしてきた職人です。私とは違う店を経験しているので、彼の仕事も非常に勉強になります。

五月、花季の庭は一年で最も華やかな季節を迎えます。

職人の経験が集大成された味を、お確かめに足をお運びくださいませ。

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