ちばにう通信

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市場に聴け

投稿日:2010年2月13日 更新日:

プロの料理人がいちばん頭を悩ますのは、毎日の仕入れのことです。今日、どんな料理がどのくらい出るか、できるだけロスを少なくしたい・・・・。

仕入れの基本は、私は毎日市場に行くことから始めます。市場こそ、料理を組み立てていくための情報の宝庫です。あらかじめ考えていたメニューが、市場でその日入荷したたくさんの食材を見て回るうちに変わり、その場で改めてメニューを考えるといったことも少なくありません。天候などの条件によって欲しいと思っていた食材が手に入らなかったり、値が高くてメニューに入れられないといったこともしばしば起こります。

毎日市場に行くことで、より豊かなメニューが浮かんだり、食材のロスも少なくなります。

ホテルのような大きな調理場は別として、私どものような店では、毎日市場に通い、そこで自分の目で食材を選ぶことが、最終的な料理の質をも左右するほど大事なことだと考えています。

昔、ホテルの調理場で働いていた頃、アユの甘露煮を作ることになり、料理人の一人が電話で注文したのですが、アユ100本というところを、どこでどう間違ったか、届けられたのを見ると、100ケースも。数千本のアユが届いてしまったこともあります。

実際に市場に足を運んでいれば考えられない、こんな失敗も、分業体制の大きな職場では時に起こります。

当店は、今年5月で満6年を迎えます。

それまで大きなお店で親方について、大勢の先輩、後輩と一緒に勉強してきて、自分の腕を試してみたいと思って独立した次第ですが、やはり毎日工夫して自分の料理を作ることができる、そしてお客様と直接対話しながら料理を考えたり、改良していける、現在の環境に大きな満足とやり甲斐を感じています。

「自分の料理を作る」ための第一歩が、毎日市場に行き、新鮮な食材と対話しながら、料理を考えることなのです。

(写真は、花季玄関の二月のデコレーション)

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