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消費不況を逆手にとって

投稿日:2010年3月13日 更新日:

リーマン・ショックやデフレといった昨今の経済情勢は、飲食業界にも大きな影を落としています。最近、客足が遠のき、売上減に頭を抱える同業者も少なくないようです。

しかし、不況や客足の低迷を嘆いているばかりでは活路は拓けません。考えようによっては、この不況もピンチであるばかりでなく、チャンスでもあるのです。

私は、毎日市場に通い、その日一番生きのいい、価格も手ごろな食材を調達し、メニューを組み立てます。

最近では、その市場も不況のせいで元気がありません。市場から食材を仕入れる飲食店が元気がないから、市場の中の魚屋さんや、魚屋さんに魚介を提供する仕入れ業者も、セリで売れ残りが出やすくなっています。逆にいうと、いつもよりはるかに安い値段で良質の食材を手に入れるチャンスが、最近の市場には転がっているのです。

先日も、発泡スチロール箱一杯のメダイをキロ350円で仕入れることができました。なじみの魚屋さんに顔を出すと、通常だとキロ900円程度はする魚を、「このままでは売れ残りになる、箱で持っていってくれるなら350円でいいよ」とのことでした。

魚の場合、肉と違って、おろすと「歩留まり」は大体半分くらいになります。つまり、キロ900円の魚の歩留まりを考えると、実質的にはその2倍のお金を払っている計算になり、100グラムあたり180円となります。これが、キロ350円で買えたのですから、100グラムあたりでは70円となり、その差は非常に大きいのです。

こうして、普段以上に「おトクな」値段で仕入れてきた食材を、当店ではお客様に提供するメニューの充実に使っています。メニュー一品に盛り込む食材の量や種類を増やしたり、通常のメニューにさらに一品追加して食卓にお出ししたり、とにかく毎日市場に通うことで得たメリットは、お客様へ還元することで、リピーターとなって再度ご来店いただけるよう、努めています。

市場で安く食材を仕入れることができたのだから、メニューの値段も下げていくという「デフレ対策」もあるでしょうが、泥沼のような価格競争に巻き込まれる危険を冒すよりは、メニューの充実でお客様に納得していただくやり方を、当店は続けていきます。

(写真は、花季玄関の三月のデコレーション)

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