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目で楽しめる料理 この時季いちばん

投稿日:2010年7月1日 更新日:

今年も盛夏の季節がやってきました。

懐石料理の板前にとって、実はこの時季の料理を作るのがいちばん楽しいのです。というのは、この季節、実に色とりどりの食材が市場に出回り、献立を組み立てるのに、味ばかりでなく、色や形、目で楽しめる料理が、ほとんど無数といってもいいくらい考えられるからです。

緑、黄、赤など、どんな色でも食卓に並べることができるのが、この季節なので、メニューも色彩を考えながら組み立てていきます。そのように、いろいろな食材や色の組み合わせを試みても、夏季の2ヶ月ではとても使い切れないくらいのバリエーションがあります。

そのように「目で楽しめる」効果を計算しながら、メニューを作り、お客様の卓へお出しした時、お客様から料理が「まあ、きれいね」と言われるのが、作る側のもう一つの楽しみでもあります。

猛暑のこの季節、見た目ばかりでなく、味についてもできるだけ爽やかさを味わっていただくことをめざします。

和食の中心素材である魚も、夏場になると脂が薄く、淡泊な味わいになります。ナス、きうり、蓮イモなどの夏野菜も豊富に出てきます。錦糸瓜というカボチャの仲間などは、輪切りにして湯がくと、均一の細さの繊維状にほぐれるので、まるで麺のような感覚で扱うことができます。夏場に涼を呼ぶ秀逸な食材です。

また、滝川豆腐といって、豆乳をゼラチンと寒天で固めたのを、天突きで川の流れのように並べ、うすめのタレに青柚子を振って食べるなど、いかにも涼感を誘う食材や料理でお客様をお待ちします。

夏場の料理には、お酒も重要な一役を買います。懐石料理では、わりと味の濃い吟醸系の酒ではなく、口当たりが良く、さらっとしている純米酒がお薦めです。夏場の淡泊になった魚料理には、冷やの日本酒がよく合います。

酒も料理も、季節ごと、また料理ごとに合うものを選んで、楽しんでいただくのが一番です。

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