ちばにう通信

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自分の味覚、好みにこだわる

投稿日:2009年7月11日 更新日:

味覚というのは、非常にデリケートで、個人的なものです。

 私たちは、自分が味わった味、食感等を他の人に正確に伝えることはできません。極端な話、自分が味わった味は、自分だけの感覚かもしれない、他の人は違った味を感じているかもしれないけど、それをお互いにうまく伝え合うことはできないわけです。

だから、美味しいと感じたり、それほどでもないと感じたりするのは、かなり個人差があると思います。

良い料理人というのは、どんなお客様の口にも合う、誰からも称讃される料理を作ることができる人といったイメージが一般にはあるかもしれませんが、しかし、それは違うと思います。

むしろ良い料理人ほど、それぞれ「こだわりの味、食感」といったものをもっていて、頑固なまでに「自分の味」にこだわっています。料理人がそれぞれ独自の味感、こだわりを追求するからこそ、それがお客様それぞれの好みや琴線にうまく触れた時に、料理が感動を呼び、納得していただけるのだと思います。

プロの料理人といえども、いや毎日さまざまな好みのお客様に心のこもった料理を提供しなければならないプロの料理人だからこそ、「自分の味」、自分なりのイメージを捨ててしまったら、凡庸な味しか作れなくなってしまいます。

だから、自分が美味しいと思ったものを作る、自分の味覚、イメージにとことんこだわり、育てていくことが、プロとしてやっていく上で、一番大事だと思います。

こうした好みの上で、それぞれの食材に合った「煮る」「焼く」「炊く」「時間」といった要素で、自分の流儀を作っていくのが、料理人としてのこだわりだと思って、毎日厨房に立っています。

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